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ボローニャ在住、造形アーティスト小林千鶴のブログ。


by grazia_chizu
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カリグラフィーワークショップ

ボローニャの丘の上の公園パルコ・カヴァイオーニにオープン準備中の
複合施設Ca Shin(カ・シン)
カリグラフィーワークショップ_a0142810_6394326.jpg

6月の全面オープンを前に、カリグラフィーのワークショップが開かれた。

先生は、アレッツォ在住のアーティスト、モニカ・デンゴ
カリグラフィーワークショップ_a0142810_6395695.jpg

世界中で個展やワークショップを行い、開催が決まるとすぐに定員オーバーになってしまう人気のアーティスト。
昨年は東京、福岡でもワークショップを開催、
大好評だったそう。

ペンはワークショップはじめに手作り。墨は墨汁。カリグラフィーワークショップ_a0142810_6411813.jpg


モニカのペン先からさらさらと描かれるアルファベットは
まるで生き物のようにイキイキしている。
カリグラフィーワークショップ_a0142810_642767.jpg


水を加えて描くと、こんな表情に。
カリグラフィーワークショップ_a0142810_6421597.jpg


木の破材もペンに。
カリグラフィーワークショップ_a0142810_6422341.jpg


ワークショップには初心者から経験者まで15人が参加。
書けば書くほど、心もからだも自由になり、字も自由になってくる。
カリグラフィーワークショップ_a0142810_795256.jpg


カリグラフィーには書道と同じくルールがたくさんある。
集中力も必要で、ある種のメディテーションになるので、
自分と向き合いたいとき、気を鎮めたいときなど
メディテーションがわりにするという人もいた。

今回の自由な表現のカリグラフィーでも美しくみせるためのルールがあり、
集中&リラックスするのに絶好だと思った。

通常、コミュニケーションとしての文字を書くには
「解読できる文字」であることが大切だけれど、
ルールにそって、解読可能な文字を、重ねる、のばす、間隔をあける、などして書くと、
表情は一気にかわる。
一見絵のようでいて、じっくり見ると文字も見えてきて、
さらに見入るとメッセージも読み取れるようになる。
自分だけが書かれていることが分かっている、という
確信犯的な楽しみ方もできる。

誰よりも楽しんでいたのは、たぶんわたし。
カリグラフィーワークショップ_a0142810_7101539.jpg

ふだんからワイヤーでフレーズは描いているけれど、
ペンは表現の幅も無限。
面白くてたまらない。

紙はアコーディオン状に折って、
日本の書店でかけてくれるようなカバーをつけたら
即席ブックの出来上がり。

この体験は作品にも影響しそう。
楽しみ。
by grazia_chizu | 2011-05-21 20:30 | art & design