2010 estate コルシカヴァカンス -5
2010年 08月 14日
昨日の晩みた傘かぶりの月の
サインの通り、今日はぐずついた天気。
それでもこのテラスからみる風景は
格別。
今日はカルヴィとは反対側、東の町リル・ルッス(L’lle Rousse)まで足をのばす。
フランスにきたら、パン・オ・ショコラ!
の美味しいのが食べたーい!
と、カルヴィでもあちこちパン、お菓子屋を巡った。
ここでも数軒のぞいたけどパリパリ具合が好みとちがーう!
東京だったら見つかるんだけどなー
日本人はえらいなー
とぶつぶつ。
でもここの全粒粉のフィセルやパン・ド・カンパニュ。
今日の目当てはおいしい魚。さっそく市場へ。
魚屋の手前にずらり並んだ
サラミに誘惑される。
なんとか前進し、魚屋へ。
今夜も料理隊長はわたし。
さんざん悩んだすえ、
地元のムール貝に、
エビ、スズキに決めた。
コルシカはオリーヴの栽培のさかん。
レモンのマリネ、唐辛子入り、
ハーブ入りなど5種類、おつまみに。
市場に入ったとたん、雨がふりだした。
黄色いパラソルは雨の日が楽しくなる。
マダムの靴もナイス。
たっぷりの買い出し荷物をかかえたジジ。
「今日はいいサカナはいってるよ!」と市場のおじさん風におどける。
いったん止んだ雨はふたたび降りだし、
雷が鳴り響く本降りに。
帰りに寄り道して、パオラお気に入りの陶芸家、アントワンのアトリエを訪問。
● Poterie de Corbara
Carbunaghja - 20256 Corbara
04 95 60 23 37
パオラ&ジジの家で見た食器がたくさん!
藍色、水色、あわい草もち色、砂色の食器は和ものを思わせる形が多い。
窯の前には愛犬メーレが小さく震えている。
雷が怖いんだそう。
ゆずも車のなかで小さくなっていた。
お昼は、市場のエビで
ヴェトナム風春雨サラダ。
コリアンダーたっぷり。
半熟たまごのとろとろ具合に
ひとりにんまり。
ちなみにこのボールは
先ほどのアトリエのもの。
雨はいつの間にかあがっていた。
雲の切れ目から差す光がなんとも美しい。
今夜は仲良しご近所さんのドンピェール&バベット夫妻をおもてなし。
パオラ&ジジが留守の間、家の管理もしていてくれている。
パオラと4キロのムール貝を掃除したあとは、
スズキの紙包み焼きを仕込む。
アペリティーヴォをするころ、オーブンへ。
20時近くになって、二人がにこにこやってきた。
ちょうど沈みかけの太陽が少し顔を出したので、
テラスで乾杯!
アペリティーヴォには、市場で買ってきたオリーヴに、
ヒヨコ豆のクレープにフランス版リコッタチーズ、ブローチュ。
エビのタブレ(クスクスサラダ)は香草たっぷり。
そしてドンピェールのスーパートマト。
この立派なトマトは、ドンピェールが丹精込めて育てたもの。
牛の心臓という名のトマトで、初めてパリの市場で見たときは
ちょっとぎょっとした。
見入っていると、隣にいた老人から話しかけられた。
「このトマト、最高においしいよ。小さいときから食べ続けてるおかげで
いまでもこんなに元気だよ。」
と、両手で抱えるほどのトマトをひとつ、選んでくれたのは今でも忘れられない。
ドンピェールのそれは、あのときのトマト以上、今まで食べたことがないほど
力強くおいしい。
という話しをしたら、ドンピェールの目がキラキラ。
トマトにかけるアツい想いを語ってくれた。
ソムリエ風ジジ。
今夜のシャンパーニュは
ニコラ・フィアット。
(フランス語読みだとフォイアット?)
日本で少しPRをしたことがある
という話しをしたので、
ジジが冷やしておいてくれた。
フランスでは一般的に知られた
銘柄だけど、
イタリアではほとんど出回って
いないそう。
苦労して掃除したムール貝のワイン蒸し。
掃除さえしてしまえば簡単でとっても美味しい。
たまに無性に食べたくなる。
ほんとはフライドポテトがほしいところ。
スズキの紙包み焼きもそろそろ出来上がり。
フェンネル、タイムをおなかにつめて、
トマト、ズッキーニ、ポテトをしいた。
付け合せは、新ジャガと小たまねぎをたっぷりのオリーブオイルと
ローズマリー&ガーリックでオーブンで焼いた一品。
オーブン焼きは大好きな料理法のひとつ。
園芸、釣りほか、多趣味のドンピェールのもうひとつの趣味は、狩り。
明日は朝4時起きでイノシシ狩りに出かけるそう。
仕留めた獲物の現場での処理の仕方を熱く語るドンピェールは
ハンニバルを思わせた。
いつかドンピェールのイノシシのオーブン焼き、やってみたい。