パスクァのおいしい! >マウリッツィオと
2010年 04月 04日
キリスト教徒にとって、もっとも大切な日。
とはいえ「クリスマスは家族と、パスクァは好きな人と」といわれるくらい、
連休を利用して友達やカップルで楽しむ人も多い。
「パスクァ、予定がなかったらうちにおいで」と、
いつものバールの名物おやじ、マウリッツィオに誘われ、
年越しカウントダウンぶりに
お宅にお邪魔した。

13:15、指定時間ぴったりに
チャイムを鳴らす。
名物のスプリッツをアペリティーヴォに、
クリスマス時より普通の家らしくなった
お宅を拝見。
各国で集めた変なオブジェがたくさん。
今日はマウリとマダムのオルネッラ、2人の姉妹とその友達、
オルネッラのマンマとお手伝いさん、
17歳(!)の愛犬ドゥエカルツェ(2つの靴下)、そして私とゆず。


まずはアフェッタートミスト。
(サラミ類の盛り合わせ)
本来、前日は肉絶ちして、
今日から肉解禁。

タマゴはミサに持っていって「洗礼を受けた」もの。
“パスクァのパン”と呼ばれるパンは、オルネッラの生まれ故郷ペルージャがある
ウンブリアやマルケ地方でこの時期に食べられるもの。
チーズがたっぷり入っている。

アンティパストを盛り合わせ。

タマゴはキリスト復活のシンボル。
洗礼を受けたタマゴはなんだかありがたい気がする。
ちなみに洗礼を受けたタマゴの作り方は簡単、
ミサ中に持っていればいいだけ。

プリモピアットに、ブロードにうかべたパッサテッリ。
一見パスタに見えるけど、パン粉、パルミジャーノ、タマゴ、ナツメグをしぼりだし、
チキンブロードで茹でてある。
粉ものパスタとはまた違う、なんとも癖になる一品。
私は見た目でいつも、小川町は「エス・ワイル」のマロンクリームと
生クリームだけを絞ったモブランを思い出してしまう・・・

「最高だろ」とマウリ。
夫婦で「ねえアモーレ」
「どうしたアモーレ」と会話する
いまでもアツアツカップルなのだ。
(名前で呼ぶときは
怒っているときらしい)

セコンドは仔羊のローストとフリット、ポテトに揚げパンハム入り。
仔羊や仔ヤギはパスクァ料理の定番。

もう腹8.5部はいっているけど、このこんがり具合、食欲をそそられる。
いつも食べっぷりがよくて喜ばれるけど、今日も「食べるでしょ♪」と勧められるがまま
いただいてしまった。
コントルニに、ナスのトマトソースとパルミジャーノのオーブン焼き。

パスクァのギフトといえば、タマゴ型のチョコレート。
中にはお楽しみが入っている。


次女のアッティ(左)とエリカ、中身はシンプソンズのちょっと笑えるグッズ。

パスクァのタマゴにハト型パン、
コロンバ、アーモンド粉の
ハト型クッキーなど。
甘口スプマンテでふたたび乾杯。

マウリが得意げに持っているのは、
穴がイチゴの形に並んでいる
イチゴ専用水切りに、
イチゴ専用トング。
「絶対うちにしかない!」と自慢。
そういえば犬たちはといえば。

遊びたいさかりのゆずは、おじいちゃん犬のドゥエに遊んでもらえず
じれったそう。
今日のおイタは、人のお皿から羊のフリットをまるまる盗み食いしたこと。
私に似て食いしん坊なのはいいけど、マナーは守れる犬に仕込まなければ。

楽しい時間はあっという間に過ぎ去っていき、もうすっかり夕方。
こうして私もすっかりマウリ家の一員になったのでした。
(この2時間半後には別のファミリーとのディナーが控えているのが、
変なプレッシャーだったりして・・)